人事院勧告まであと1ヶ月。元財政課長が「今やるべき3つの備え」を解説

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7月に入ると、庁内の空気がどことなくざわつき始める。人事課の島だけじゃない、財政課にいた頃の私も、この時期は妙に耳がよくなった。「今年の民間給与実態調査、感触どうらしいよ」なんて話が、給湯室やエレベーターホールで飛び交うようになるからだ。

人事院勧告は例年8月上旬ごろに公表される。つまり今は、ちょうど発表まで残り1ヶ月というタイミング。この1ヶ月、何もせずにただ結果を待つだけなのか、それとも自分にできる備えをしておくのか。正直、その差は小さくない。

さゆり

今年もこの季節がきたか、と思う人も多いはず。でも待っているだけの1ヶ月にするのは、ちょっともったいないんです。

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この1ヶ月でざわつくのには理由がある

人事院勧告のベースになる「民間給与実態調査」は、例年4〜6月にかけて実施され、その集計・分析が大詰めを迎えるのがちょうど今の時期だ。霞が関はもちろん、各都道府県や政令市の人事委員会も、国家公務員の勧告内容を参考にしながら勧告を行うことが多く、地方公務員にとっても他人事ではない。

財政課にいた頃、この時期は翌年度予算の下準備ともろに重なっていた。人件費の予算枠をどう見込むか、ボーナス月の資金繰りをどう組むか。噂話に振り回されているようで、実は誰もが「自分の懐にどう跳ね返るか」を静かに気にしている。それが、あのちょっとしたゲスな好奇心の正体なんだと思う。

後悔しないためにやっておきたい3つの備え

勧告の中身は、正直こちらでコントロールできるものではない。でも「発表される前の1ヶ月をどう過ごすか」は、自分で決められる。私がおすすめしたいのは、この3つだ。

  • ボーナス頼みの家計を一旦棚卸しする
  • 情報収集のルートを複線化しておく
  • 「もし芳しくなかったら」に備えて自分の市場価値を確認しておく

①ボーナス頼みの家計を一旦棚卸しする

直近2回のボーナスの手取り額を並べて、そこから住宅ローンの繰り上げ返済分や大きな出費をどれくらい賄っているか、書き出してみてほしい。「ボーナスが下がったら生活が回らない」状態になっていないか、今のうちに確認しておくと、発表後にバタつかずに済む。

②情報収集のルートを複線化しておく

勧告関連の情報は、自治体の広報や労働組合の速報、全国紙・NHKのニュースなど、出どころによって切り口も速さも違う。ひとつのルートだけに頼っていると、噂レベルの話に振り回されやすい。今年の勧告の見通しについては、こちらの記事も参考にしてみてほしい。

③「もし芳しくなかったら」に備えて自分の市場価値を確認しておく

正直に言うと、私は査定に一喜一憂して人生設計まで他人任せにしていた時期がある。評価がよければ安心し、悪ければ落ち込む。でもそれって、自分のキャリアのハンドルを他人に渡しているのと同じだったな、と今なら思う。

勧告の結果は自分では選べない。でも「今の自分が外でどう評価されるのか」を知っておくことは、いつでもできる。これは転職しろという話ではなく、いわば保険だ。自分の市場価値を把握しておくだけで、勧告がどんな内容でも、次にどう動けばいいかの選択肢が手元に残る。

ねこ

知っておくだけならタダにゃ。損はしないにゃ。

まとめ

人事院勧告まで、残り1ヶ月。結果がどう転ぶかは誰にも分からないし、待っている間はどうしてもそわそわする。でも、その時間を「家計の棚卸し」「情報収集の複線化」「自分の市場価値の確認」に使えば、発表がどんな内容であっても、落ち着いて次の一手を選べるようになる。

勧告に振り回されるのではなく、勧告が出た「その後」を自分で選べる状態にしておく。この1ヶ月は、そのための準備期間だと思ってみてほしい。

さゆり

結果を待つだけの1ヶ月にするか、備える1ヶ月にするか。それだけで、発表後の気持ちの余裕がだいぶ違ってきますよ。

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この記事を書いた人

20年以上にわたり、市役所・県庁、そして総務省といった「地方自治」の最前線でキャリアを積んだ元地方公務員。自治体経営の要である「財政課長」として、「現場に寄り添う予算査定」をポリシーに、数多くの予算編成や行財政改革を完遂。議会からも厚い信頼を寄せられた実績を持つ。

組織の意思決定の舞台裏で培った「公務員のリアルな実務」と、激務の中で見出した「キャリア構築の知恵」を余すことなく公開。難解な制度や、複雑な職場の人間関係といった壁に直面する現役職員へ、元財政課長の視点から忖度なしの具体的解決策を提示します。

天然キャラながら時に核心を突く相棒「ねこ」とともに、地方自治体の世界を分かりやすく解剖。若手公務員の成長と、組織に埋もれない「賢い生き残り戦略」を全力でサポートします。

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