「公務員の年収」自治体ランキング1位は776万円。あなたの自治体は何位?元財政課長が見る”年功の罠”

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「公務員の年収が高い自治体ランキング」1位は776.6万円。あなたの自治体は何位?地域手当だけでなく年功的な賃金体系が順位を左右する仕組みを、元財政課長が解説します。

「お隣の市は、うちより年収が100万円近く高いらしい」——財政課にいた頃、こういう話は職員同士の飲み会で何度も耳にしました。

東洋経済オンラインが、総務省「地方公務員給与実態調査」をもとに集計した「公務員の年収が高い自治体ランキング」を発表しました。1位は東京都小平市で776.6万円。2位は神奈川県川崎市の776.4万円、3位は東京都武蔵野市の765.4万円と続きます。

ご自身の自治体は、この中に入っていたでしょうか。今日は、このランキングの「裏側」を、財政課長として予算を見てきた立場からお話しします。

目次

上位に大都市圏が並ぶ理由

ランキングの上位を見ると、東京都・神奈川県・愛知県・兵庫県・大阪府といった大都市圏の自治体が目立ちます。これは偶然ではありません。

公務員の給料には、民間賃金や物価水準を反映した「地域手当」という仕組みがあります。地域手当も年収差を生む大きな要因の一つです。物価が高く、人材確保の競争が激しい都市部ほど、この地域手当の割合が高く設定される傾向があり、同じ等級・同じ年齢でも、勤務地によって年収に差がつくことがあります。

予算査定の場でも、「地域手当の率が違うから、隣の市と単純比較できない」という説明を、何度も繰り返した記憶があります。

本当に注目すべきは「年功」の影響

ただ、ここで一つお伝えしたいことがあります。このランキングの順位は、地域手当だけで決まっているわけではないということです。

地方公務員の給与体系には、依然として勤続年数や年齢の影響を受けやすい側面があります。つまり、職員の平均年齢が高い自治体ほど、平均年収も高く出やすいという構造があるのです。ランキング上位の自治体は、こうした年齢構成の影響も少なからず受けていると考えられます。

つまり「ランキング上位=給料が手厚い自治体」と単純に喜べるわけではなく、「ランキング下位=損している自治体」と悲観する必要もない、ということです。職員構成の違いが、見た目の順位を大きく動かしているだけかもしれません。

財政課長時代、人件費の将来推計を行う際に私が重視していたのは、現在の平均年収よりも、職員構成の変化によって人件費がどう推移していくかでした。これは自治体ランキングを見るだけでは分かりません。

【さゆりからの提案】
ランキングの順位そのものより大事なのは、「自分が今の自治体で、今後どの程度昇給していくのか」「退職までの収入イメージがどうなるのか」を把握しておくことです。漠然とした不安のまま放置するより、一度プロと一緒に整理してみるほうが安心につながります。

順位より「自分の数字」を知ることが第一歩

とはいえ、こうしたランキングには意味がないわけではありません。自分の自治体が全国でどのあたりに位置しているかを知ることは、家計を考えるうえでの一つの目安になります。

大切なのは、その数字を「他人と比べて一喜一憂する材料」として終わらせるのではなく、「自分の将来設計を見直すきっかけ」として使うことだと、私は思っています。

地域手当の有無、年齢構成、昇給のペース——これらは自治体によってまちまちです。だからこそ、「自分の場合はどうなるのか」を、一度具体的な数字で確認しておく価値があります。

【無料・何度でも相談OK】
「自分の年収が今後どう変わっていくのか」「退職までにどれくらい増えるのか」。そんな漠然とした疑問も、専門家に話すだけで整理されることがあります。

ランキングの順位は、あくまで全国の傾向を知るための一つの参考情報です。本当に大切なのは、その情報を踏まえて「自分自身はどう動くか」を考えること。今回のランキングが、そのきっかけになれば幸いです。

【参考・出典】
東洋経済オンライン「『公務員の年収』が高い自治体ランキング…3位は東京都武蔵野市で2位は神奈川県川崎市、では1位は?」(2026年6月20日配信:https://toyokeizai.net/articles/-/948746)
総務省「地方公務員給与実態調査」(令和7年調査)

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この記事を書いた人

20年以上にわたり、市役所・県庁、そして総務省といった「地方自治」の最前線でキャリアを積んだ元地方公務員。自治体経営の要である「財政課長」として、「現場に寄り添う予算査定」をポリシーに、数多くの予算編成や行財政改革を完遂。議会からも厚い信頼を寄せられた実績を持つ。

組織の意思決定の舞台裏で培った「公務員のリアルな実務」と、激務の中で見出した「キャリア構築の知恵」を余すことなく公開。難解な制度や、複雑な職場の人間関係といった壁に直面する現役職員へ、元財政課長の視点から忖度なしの具体的解決策を提示します。

天然キャラながら時に核心を突く相棒「ねこ」とともに、地方自治体の世界を分かりやすく解剖。若手公務員の成長と、組織に埋もれない「賢い生き残り戦略」を全力でサポートします。

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